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蘇れ!美しい蒔絵の復活
作業ブログ 2015年02月13日更新
「絵まで綺麗になるの!?」
お洗濯のご依頼をして下さったお客様たちが驚かれる事の中に、蒔絵の復活があります。
年月を重ねて色あせてしまった蒔絵…(下が作業前の一例です)
上の写真はまだしっかり絵が残っている方ですが、中には金箔がすれてしまったり真黒で何が描かれていたのかさえお客様には検討も付かない蒔絵もあります。多くのお客様は「これはもうどうにもならないだろう…金箔でも貼って絵は隠してしまうんだろう…」と思ってらっしゃいます。
ですがご安心下さい!
蒔絵も綺麗に修繕する事が出来ます。扉を外し、汚れの中に隠された筆跡や、上の写真のように古くなってしまった蒔絵の記録を細部まで細かく記録し作業に入ります。汚れを洗い落として扉板の塗りをやり直し、記録していた資料と共に蒔絵師さんに作業をお願いします。
一本のお仏壇だけでも蒔絵の種類は様々!引き出しなどに描かれた平面的な蒔絵から、扉のように大きな面積を使って描かれる「盛り蒔絵」など、場所によって技法が異なります。
下の写真をご覧下さい。特に面積を使い一発で視界に飛び込んで来る扉部分に描かれた蒔絵。こちらはただ平らな板に描く蒔絵と違って凹凸と立体感があるのがお分かりですか?
もっと近付くとこんな感じ。
あでやかな牡丹の華が浮き上がって見えます。このふっくらした立体感は胡粉と呼ばれる貝の粉を使用して作り出しているんです。これらはわざわざ技法を足した訳ではなく、元のお仏壇の蒔絵を、元に戻したんです。つまり最初からこのお仏壇の蒔絵には盛り蒔絵の技法が使われていたんですね。熟練の蒔絵師さんの手によって古い蒔絵も見事に復活しました!
お洗濯が終わったお仏壇をお返しに上がってご家族の前で荷解きをする際、まず皆様驚かれるのがこの蒔絵の復活です。中には「そんな綺麗な絵が描かれていたの?全然分からなかった!」と言われるお客様もいらっしゃいます。「あ~この絵覚えがある!ここに亀がいるって親父が言ってたんだ」と復活した蒔絵をしげしげとご覧になるおじいちゃまおばあちゃまもいらっしゃいます。
これこそお洗濯、そして蒔絵の復活の大きな醍醐味でございます。
ちなみにこちらの蒔絵が入ったお仏壇は昨年12月にお引取り、無事に作業も進み今月の2月末にお返し予定です。
第33回飯山雪まつり!!町のみんなで作ります!
近況報告 2015年02月13日更新
古仏壇の彫刻修理
作業ブログ, 大切なお客様へのご連絡。 2015年02月04日更新
こんにちは!!山崎本店です。
お仏壇を修理する工程の中で、結構見落としやすい・修理を省かれやすいのが彫刻の修理です。
なぜ、見落としやしかというと?
「それは一般の人には分からないからです。」
なので、予算的に厳しい仕事ではここまでやらないこともあります。(当社ではそのような場合はしっかりと施主様にお伝えします)
お仏壇は触るのも怖い・・そもそも良く分からない・・古すぎて分からない・・等々 何があって何が足りないのか良く説明してもらわないとわかりません。
明らかに龍の頭がなかったり・・わかり易い箇所なら別ですが・・
(ここだけの話ですが、他店で修理したお仏壇彫刻の鳳凰の頭が・・なんと・・・・花びらがついていたこともありました。)
でも施主さんは言われるまで全然分からなかったのです。これで本当に良いのでしょうか・・・
修理せずにお届けしてもお客様はお仏壇自体が綺麗になるので喜ばれますが・・・
ただ出来上がった時に我々が自信を持ってお渡しできるものというのは、細部にまで手の行き届いたお仏壇です。
実際これはお仏壇を作ってみなければわかりません。販売のみの仏壇店さんにおいては「欠けていたなんて分からなかった・・」というケースも多々あります。
経営の格言ですが「量に眼がくらんで、質に妥協した瞬間」が滅びの第一歩と言われています。
自分自信の戒めとして日々格闘しています。
金箔押し
作業ブログ 2015年02月03日更新
長野県 小布施町
近況報告 2015年02月01日更新